0118 眠りと目覚め

愛には

深さは在っても
重さは必要なく

広さは在っても
高さなど必要ない

輝きは在っても
陰鬱は必要なく

燃やすことは在っても
凍らせる必要など何処にもない

深海を天使のように舞い

天空の花道を優雅に歩き

壁をすり抜け

鏡の世界へ行き来し

迷宮を抜ける扉となり

あらゆる疑問を答えに変え

旅立ちと冒険と同行者と終着駅とを一度に与え

騒がしい世界を眠らせ

幻想を目覚めさせる

ああ

きみの寝顔は
美しさと優しさと安らぎに満ちている

そう

僕の眠りと目覚めは
すべてきみからの贈り物

0204 St.Valentine's Day

夜が静寂と無数の星を連ねた列車となって走って行く

チョコレート製の切符を握りしめ

僕は夜と星の列車に飛び乗った

何よりスウィートなハート型の香りに惑わされても

夜が終着駅に辿りつくまでは

ポケットに大事にしまっておこう

優しさで溶けてしまわないように

程好い温度をキープしよう

だからどうか 

いつまでもマイ・ファニー・バレンタインでいておくれ

0222 The DANCE

そのリズムだ! 
この身体が欲しがっていたのは

通気口から吹き出す蒸気が
ランダムにあちこちから発ち昇る

靴を脱ぎ
着飾った服を脱ぎ
美しい仮面を脱ぐがいい

雨に打たれ
炎に飛び込み
唯一の天を廻る太陽をつかめ

その血で叫び
矛盾をたいらげ
星々を手足とする"DANCE"となれ

踊るのではなく
踊らされるのでもなく

永遠に変化せず
一時もジッとしていない

"DANCE"となれ

0223 objects of desire

僕は対象物があってはじめて
自分の位置を把握することができる

右には 甘いくちびる
左には 銀行
僕は今 その真ん中に立っているのだろうか?

頭上には 美しい星空
足下には ゴミの山
僕は今 その中間に存在しているのだろうか?

南には ライオン
東には 鳥
西には 馬
北には 蛇
僕は今 その中心で生きているのだろうか?

砂漠や森や広い海では
僕は自分の位置を見失ってしまう
それらはまさに
方向性の薄い対象物の集合体
個性的な対象物であればあるほど
僕にはっきりと座標を示し
多くの智慧を与えてくれる

時には 僕が今 何を求めているのかを
時には どれくらい欲しいのかを

時には 今がどんな季節なのかを
時には いままで何をしてきたのかを

時には 強くないことを
時には 自由じゃないことを
時には 救けが必要なことを
時には 何が嫌なのかを
僕に示してくれるのだ

けれど果たして僕は今 
いったい何処にいるのだろうか?
昨日の夜と同じように
僕は今 きみの中にいるのだろうか?

迷宮の中に迷い込む前に
僕に今 必要な対象物は

きみ自身ときみの愛

0411 まなざし

その指に小鳥を乗せ
耳元で美しい歌をさえずるように

女神に恋した太陽が
優しく夜を追い払うように

ひらひらとバニラ色の羽音が
川のほとりを舞うように

初めてのよそよそしいおしゃべりの後
ぎこちない鼓動の中に無垢な天使が現れるように

0413 blue deep blue

それはそれは深く碧い朝

そんな日のためにあるような静寂が

碧い瞳となって僕を覗き込む

さあ 手を延ばして

その瞬間を見逃しちゃいけない

きみは初めに出会う人がどんな人か知ってるかい?

花びらや野鳥の羽の一枚一枚に

鮮やかにペインティングしてゆくまなざしが

たった一度の永遠となって きみのまどろみと触れ合う

彼には姿はなく 影もなく 頭もなく 背中もない

けれど それはそれは深く碧い瞳を持っている

0416 she knows love

ねえ ベイビー どうか
教えてよ ベイビー ねえ どうか!

道端で綺麗な花を見つけたよ
マーガレットに似てたけど
きっともっと違う名前に違いない

カノンを聞いてるような気分
ちょっと退屈に似てるけど
穏やかな波と戯れているみたい

こんな時
僕は何を言えばいい?
こんな時
僕は何をすればいい?

僕が今知るべき答えは何?

疑問と頭痛を消し去りに
僕は彼女に会いに行く

なぜって
彼女は知っている

彼女は愛を知っている
どうか今すぐ教えておくれ

彼女は愛を知っている
どうすればいいのか教えておくれ

彼女は愛を知っている
どうか今すぐ見せておくれ

彼女は愛を知っている
どうかその愛を見せておくれ

なぜって
彼女は知っている

彼女は愛を知っている

ねえ ベイビー どうか
教えてよ ベイビー ねえ どうか!

0417 泉

素足をそのままつけると

少しひんやりとするけれど

白いスカートの裾を上げて

無邪気に足下を覗込むきみは

まるで気まぐれにやってくる

オアシス好きの妖精のよう

楽園の美しさが霞むほど

乾いてしまった瞳を潤すがいい

子供のように走り回って

疲れ果てた体の汚れと汗を洗い流すがいい

繊細で無防備だった夢が

不意に負った深い傷を癒すがいい

随分と買いこんだ罪や涙や叶わぬ想いは

すべて氷みたいに溶かしてしまうがいい

そして好きな時に好きなだけ

気まぐれにこの泉へやってきて

涌きいずる囁きを飲み干すがいい

0419 i 2 i

目       と       目

が合った

僕       と       僕

との対話

鏡       よ       鏡

この世界で一番

愛     してるのは     何

0420 u + i

月を見上げながら
アンフォーゲッタブルを聞いていた

甘くてトロけそうな
ブランマンジェを食べていた

ふと立ち止まって
美しい景色を眺めていた

少し寒かったので
暖かいアニエスのカーディガンを着ていた

一晩中なくしてしまった
大切なメモを探していた

優しさを感じて
そっと樹の幹に触れていた

ソファーに横になって
何もせずにボーッとしていた

その時きみは

何処で何をしていたのだろう?

あの時ホントは

月を見上げながら
きみを聞いていた

甘くてトロけそうな
きみを食べていた

美しい
きみを眺めていた

暖かい
きみを着ていた

大切な
きみを探していた

そっと
きみに触れていた

そして

何もせずに
きみを想っていた

0424 愛に言葉があったなら

想いに足があったなら
きみまでまっすぐ歩いて行く

囁きに小指があったなら
きみにいつも指切りをする

優しさに耳があったなら
きみの嘆きは聞き逃さない

運命に瞳があったなら
きみに迷わずウインクする

悲しみに顔があったなら
きみに笑顔にしてもらう

未来に体があったなら
きみと夜通しダンスする

幸福に声があったなら
きみに最高のラブソングを歌う

欲望に翼があったなら
きみを天国まで連れて行く

そして

情熱に口があったなら
きみのハートにキスをする

0426 サンキュラバッピー!

ありがとう



愛してる



楽しい



一つにしたような言葉

誰か

発明してくれないかな


0512 リトル・レッド・アンブレラ

小さな赤い傘

一緒にお茶でも飲みませんか?

小さな赤い傘

ゆっくりお話ししませんか?

小さな赤い傘

もう少し傍にいていいですか?

小さな赤い傘

太陽のように微笑んでくれますか?

小さな赤い傘

温かいお茶でも飲みませんか?

小さな赤い傘

眠くなるまでお話ししませんか?

小さな赤い傘

夜明けまで傍にいていいですか?

小さな赤い傘

目覚めたら微笑んでくれますか?

小さな赤い傘

今夜は突然の雨だから

0518 Secret Garden

ドビュッシーの月の光が心の輪郭をうっすらと照らし

僕はきみが愛を横切るのを夢うつつで眺めていた

スタインウェイは僕を油彩のような庭園へと手招きし

何処からともなくやってきた風が「さあ」と優しく囁いた

僕がきみにキスをすると 太陽が昇り 夜が明け 花が咲いた

池の縁に二人で座り 何気ないおしゃべり 永遠との小さな舞踏会

きみの中へ 幻想の中へ 僕を奥深く連れてっておくれ

心の底にはエデンがあって そこには真実が横たわってる

僕らはあの日 迷い込んだに違いない 水の音が甘く薫る花園に

そして僕らは知ったのだ 瞳が輝く真相を

僕らが永遠の迷子となり 永遠の発見者となり

永遠の秘密の花園の住人となったことを

0520 黄金の羅針盤

ややこしくなった夏を解いて

もう一度きみの瞳を覗いてみると

確かに僕が微笑んでいた

きみがくれた羅針盤は

僕に針路を指し示し

たとえ大洋に投げ出されても

沈むことなく前を向き

僕の舟を目的地へと

しっかり舵を取らせてくれる

ここが海であっても地であっても

天であっても果てであっても

僕が道に迷うことはない

道はいつも目の前にのびている

なぜならきみの瞳の中に

歩いて行くべき道がある

0521 僕の好きな事

夜更かしする事も
早起きする事も
歯を磨く事も
顔を洗う事も
食事をする事も
通勤電車に乗る事も
人混みを歩く事も
難しい勉強をする事も
流行りのドラマを見る事も
雨の日に遠出をする事も
疲れてるのに一生懸命頑張る事も
夜中に公園を散歩する事も
毎日長電話する事も
手をつなぐ事も
人に愚痴をこぼす事も
無防備に心を開く事も

どれもあまり好きになれない事ばかり

・・・

そこにきみがいなければの話

0522 恋するレモン

そんな気分だったから

今朝は何となくレモンティー

恋はいれたての紅茶のよう

あまり慌てると火傷をするし

だけど熱いうちが最良の時

ストレートか甘いのかは

好みがハッキリ分かれるところ

もしも僕が紅茶だったら

そのまま味わってくれることを願うだろうか?

甘い恋に溺れさせて欲しいと思うだろうか?

それとも必要とされるまで

そっと寄り添っていてくれる

健気なレモンに恋するだろうか?

0524 三つの願い 1/3

願わくば
小さな願いが
大きくなったりしませんように

0525 三つの願い 2/3

「嫌いにならないで」

と言われても
それは無理なお願いです

なぜなら
そんな気持ちは初めから
世界の何処にも
見当たりませんから

0526 三つの願い 3/3

願いといえば
そばにいて欲しい
という事ぐらいです

そうじゃないと
お願いを
お願いできなくなってしまいます

0610 オレンジ色のグラタン皿

きみにも独特の匂いがある

電話の声
指先の触れ方
8時15分
オレンジ色のグラタン皿
味付け
シャンプー
41℃
いつも笑顔なイメージ
仕事好き
ひとりごと
階段を駈け降りる後ろ姿
覗き込むような眼差し

それは格別な幸せの香り

0621 やりたいことって何だろう

きみが悩んでる顔なんて
あんまり見たことなかったから
悪いけど少し微笑ましいくらい

それにきみとはいつだって等身大で話をしてるから
こんな時 僕には的確なアドバイスをしてあげることも
大して力を貸してあげるようなことも何一つできない

でも僕はきみは必ずや
大きな夢を掴むと確信している

なんでそんな風に思うのか? 
何の根拠も無いけれど
きみにはそんな未来がとっても似合う

ねえ 何も怖いものが無さそうな顔してたあの日と
今日のきみは別人なの?

たまにはこんな風に心配してみるのも楽しいけれど
きっと明日になったらきみはとっくに走り出してて
僕は慌てて追いかけなくちゃならないに違いない

もしも僕が後ろから叫んでも決して振り向く必要はない
なぜなら「やりたいこと」はきみの背後にはなく
自分のその足で辿り着く
その道の先にしかないのだから

0623 いつ山はできたのか?

山がある

大きな山
険しい山
誰の前にも立ちはだかる
高い高い山

この困難極まりない山登り
途中で声援を送ってくれたり
水を与えてくれる人々のなんと心優しいことか?

こんな時はそういう人達が
本当に救いの天使なのではと思えるほどだ

今の自分に足りないものを
すっかり何もかも御存じで
安らぎを与え 
疲れやストレスや渇きを癒してくれる

なんと感謝すれば良いのか
お礼の言葉も見つからないほど

そんな人がいつも一緒なら
さぞ幸せも与えてくれるに違いない

しかし残念ながらその人達は
僕の愛すべき天使ではない

僕の天使は僕と共に雨の日も風の日も 
一緒にこの山を登ってきてくれた
あまり天使には似ても似つかない
ボロボロの姿に見えるきみなんだ

今日 風が吹いても 嵐がきても 
何一つ恐れることはない

このまま登り続けよう
何故そこに山があるか知ってるかい?

それは
僕らがこの山を越えようと
一緒に歩き出したからさ

0625 恋を実らせた小さな樹

新しい恋を見つけたような新鮮さです

きみはいつも予想もできない新世界に
僕を案内してくれます

僕が見つけたのは
新鮮なフルーツをたくさん実らせる小さな樹

その樹が元気いっぱい育って欲しいので
時には渇きを癒す水となり
時にはきみを輝かせる太陽となり
時には暗闇の寂しさを吹き飛ばす星となります

どういうことかわかりますか?

それは
僕がきみにとって必要なものになりたいってことです

0627 雨の火曜日

時には選択の余地が与えられないことがある
しかも右は闇 左も谷に見える分かれ道だったり…

しかし闇をより暗いものに
谷をより深いものにしているのは自分自身ではないだろうか?

自分本意になり過ぎたり
やりたいこと 楽しいことばかりを優先し過ぎることは
自分自身のやれること 楽しめることの
道幅を狭め 道数を減らしてしまうことになりかねない

雨が降ったら無理矢理濡れて歩く必要なんてもちろんない
でも雨がやむまで家に閉じ籠っているのもつまらない
傘をさして出かければいいし 雨に振り回されては勿体無い

気まぐれな空 なんと身勝手な 不都合な御機嫌

しかし実に必然的に天気が変わっていることを
僕こそが大自然の中に生きている居候の身であるということを
僕はすっかり忘れている

同じように僕に与えられる全てのことも必然かも知れない
僕が知るよりもっともっと大きな必然性と意味があるに違いない

そう想うと与えられた選択肢に選択の余地がない時など
まさに受け入れるに相応しい何よりの必然とも思えてくる

僕はやっと気づくことが出来たのだ
雨が恵みをもたらす愛すべき存在であることに

0629 空気のような存在

きみの優しさが花になったら
僕はミツバチになってその甘さを吸い尽くそう

きみのくちづけが言葉になったら
僕は紙になって一晩中その想いを書き綴ってもらおう

きみの眼差しが絵の具になったら
僕は筆になって色彩豊かな美しい楽園を描いてもらおう

きみの微笑が空になったら
僕は永遠になって長く暗い夜とサヨナラをしよう

きみの悲しみが雪になったら
僕は早春になって溶けて消えるまでずっと温め続けよう

きみの寂しさがメロディーになったら
僕は枕になってきみに毎晩子守唄を歌おう

そしてきみ自身が空気になったら
僕は天使になって雲の上まで案内しよう

0701 Give me chocolate

高層ビルの一角でチョコレート

寝苦しい夜のようにチョコレート

あの夏を振り向けばチョコレート

ベージュ色のマニキュアがチョコレート

腕に絡みつく温もりにチョコレート

紫外線を肌の奥深くチョコレート

片道270円で8時15分にチョコレート

ピッタリと合うパズルのピースをチョコレート

甘いキスで言葉さえ溶かしてしまえばチョコレート

恋する彼女はギブ・ミー・チョコレート

0702 問題児

いつ恋に堕ちてしまったのか?

どこで約束は交わされたのか?

誰が探し続けていた人なのか?

何が大切にすべきことなのか?

どうして一人だけ特別なのか?

どうしたら幸せになれるのか?

きみは例えるなら解けない問題

次から次へと難問を突きつける

けれどきみこそがすべての答え

0704 Independence Day

頼らず
影響を受けず
依存せず
自主的に
独自に
自由に
生きることは
独立を意味するが
大筋で合意が
得られるのなら
僕はきみとの
連立を希望する

0705 言葉の泉

きみがシャワーを浴びて
出てくるまでの間に
部屋にいた僕も全身ずぶ濡れになってしまう
スコールのように突然に
僕を襲う激しい雨
傘をさしても意味がないほど
それは止め処なく降り注ぐ
そしてその雨はあっという間に
僕の心に言葉の海を作ってしまうのだ
僕の頭上の雲の上には
きっと言葉の湧き出る泉があるに違いない

0710 生活必需品

甘いラブソングを聞かせてくれる
ヘッドフォン

どんなに深い眠りからも目を覚まさせてくれる
目覚まし時計

次のページを読まずにいられなくさせてくれる


鬱陶しい空気を心地よい風で吹き飛ばしてくれる
エアコン

どこにいても一番聞きたい声を聞かせてくれる
携帯電話

必要な時に潤いを与え渇きを癒してくれる
マグカップ

一日の疲れをすっかりさっぱり洗い流してくれる
シャワー

この上ない安らぎと限りない夢を与えてくれる
ベッド

きみはそんな僕の
生活必需品

0712 オルフェウスの瞳

漆黒の闇に浮かぶオルフェウスの歌声は
約束の鐘のように 来たるべき時 在るべき姿で
伝えるべき者の心の深淵まで
竪琴の調べに乗って かくも美しく響き渡る

茶褐色の薄い絹の衣を纏い
黒ずんだ大きな岩にしなやかに腰掛け
淡い霧のような光に包まれながら

彼は花に言葉を与え 悲しみを灯火に変え
色褪せた思い出に瑞々しい生命を吹き込み
さ迷う風に恋心を抱かせる

忘れな草を安らかに寝かしつけるように
その歌は朝のような安堵感となって深く染み入り
めくるめく幻想の世界へと聞く者を誘う

さあ もう一度 あの森まで導いておくれ
一角獣が駈け回り 妖精が戯れ
七色の湖と 水晶の瞳のある 
あの深い森の幻想の中へ

0716 七色の月の夜

レッドの嫉妬心

オレンジのすれ違い

イエローの困惑

グリーンのまなざし

ブルーの涙

バイオレットの誓い

インディゴのくちづけ

0717 たまごと太陽とカタツムリ

僕はカタツムリだが、太陽も随分とのんびり屋だ。
ミスたまごは、まだお子様なこともあって、
何かにつけ「何か、お話しして」と駄々をこねる始末。

僕の激動の人生について、
あるいは如何に変化し続けてきたかについて、
少なからず興味をお持ちでいらっしゃるのだろうか?

御覧の通り、僕は子供の頃とは大きく変貌した。
しかし本当の所、どれくらい理解してもらえるものだろうか。

もしもこの成長ぶりを感じてもらえなかったら?
これまでの努力を認めてもらえなかったら?
僕の武勇伝を楽しんでもらえなかったら?
思い出したくもない悲劇に涙してもらえなかったら?
大いなる夢の実現を信じてもらえなかったら?

そう考えると、ついつい殻の中に閉じ籠りそうになってしまう。
でもまあ、のんびりゆっくり一緒に歩いてもらえるなら、
長い旅のあんなこんなを面白可笑しくお話いたします。

気づかれにくい変化の中にも偉大なる成長の足跡は刻まれているもの。

それは、たまごの殻の中にも、
昨日と変わり映えしない太陽の千年周期の呼吸の中にも、
イライラするほどマイペースなカタツムリの歩みの中にも。

気づかれない努力や変化といえども無意味な事などありえない。
さあ、一緒に殻を破り、燃焼し続け、辿り着くまで前進しようよ。

0719 運命の女

今日はラジオの収録で斎藤由貴さんと再会した

僕は彼女の書く詩が大好きで(何冊も詩集が出ています)
天才と評して崇めているほど。
前にお会いしたときもそのことを力説したのだけれど
もう最近は詩は書かないのですか?とお聞きしたら
子供が出来てからは現実的になってしまって
あまり詩を書いたりする心境にはなれないそうだ

ある有名な哲学者は何故女性に芸術家が少ないのかについて
女性は子供を作るという偉大なる創造を行うからだと言ったそうだ
男性はそれができないからこそ必死に何かを創り出そうとするのだと
何となく頷ける話だ

だから自分の作品には子供のような愛おしさがあるのかも知れない
由貴さんが詩を書けない状況にあることは幸せな証拠に違いない
なぜなら僕が自分の子供としての作品を産み落とした時でさえ
驚くほどの至福の喜びと幸福感で満たされるからだ

本棚から「運命の女」を引っ張り出して読み返してみたくなった

0731 ある夜、突然に。

ものすごく派手な地震の夢を見た

0801 心の架け橋



口 づ け と 優 し さ

心     と     心






0804 天使の条件

今時の若者

苦手な人

無邪気な子供

澄んだ瞳の僧侶

あなたの親

みすぼらしい浮浪者

恩師

近所のおじさん

あなた自身

優しそうなおばあさん

親友

いかがわしいキャッチセールスマン

大好きな人…

今度、神様があなたの前に姿を現す時

この中の誰が神様か見抜くことができれば

あなたは立派な天使候補生

0806 DOLCE

MENU

ハロー
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ドロップ
日曜日の昼寝
キス
流れ星
クレヨン
一等賞
マッサージ
お出かけ
誕生日のプレゼント
ラブレター
努力した後の達成感
遊園地
食後のケーキ

おこづかい
ロックンロール
かけがえのない友達
夏休み
色褪せない想い出
ワッフルコーンのソフトクリーム
めぐり逢い
雨上がりの虹
デート
ストロベリー色の夢
シャンプー
青空
ワクワク

さあ 召し上がれ
人生のドルチェを!!

0809 Jealous Guy

笑顔を次のページにスケッチしながら
きみの帰りを待ち侘びていると
どこからともなく彼はやってきて
あることないこと僕に吹き込んで去ってゆく
物語が半ページ進んで やっときみが登場したのに
思いやりが後ろ前にTシャツを着間違えたか
口がペテン師にすっかり服従してしまったか
「おかえり」や「お疲れ様」といった
触れれば開く自動ドアほどに当たり前な挨拶もなしに
溢れ出た嫉妬深い言葉が きみの心を部屋の隅まで追い詰めてしまう
ああ僕はなんてちっぽけで卑しい男なのだろう
疲れた羽を休めに戻った天使に 天国へ行こうとせがむなんて
今度また どこからともなく彼がやってきたら
不安や心配が聞こえないように しっかり耳を塞いでいよう
いや それより彼より大きな声で きみへの想いを歌っていよう

0815 55年前の夏

史上

最も

長く

暑く

辛い

夏の

記憶

0821 鏡よ鏡

ほとんどの思いやりや優しさが
何か見返りを求めていることに
気づいてしまった時

人は鏡に映った醜い動物を
どれほど直視できるだろうか?

しかし皮肉なことに
直視するものは
優しさの何たるかを知り
顔を背けるものは
恐れや不安に取り付かれる

人に思いやりが必要ならば
自分にも思いやりが必要だ
人に厳しさが必要なら
自分にも厳しさが必要だ

人に求め過ぎてはいけないのなら
自分にも求め過ぎず
人に信じてもらいたいなら
自分にも信頼できるものを持つべきだ

鏡に映った自分の醜さを直視し
それでも自分にも人にも
優しさや思いやりを持てるようになった時
美女が野獣に恋したように
あなたの美しさは
人の心の中で見事なまでに花開き

鏡は

「あなたは世界の誰より美しい」



優しく囁いてくれるのだ

0825 Strawberry Coloured Dream

覚えてるかい?
あの夢を

思い出せるかい?
あの気持ちを

僕と行かないか?
あの場所へ

もう一度行かないか?
あのストロベリー色した幻想の中へ

0828 百年の恋

その恋に堕ちたのは
昨日?

去年の夏?

それとも
百年ほど昔だったろうか?

真夏の夜の夢のように
二人は
いつからか始まった
あるはずのない物語の中で
約束も交わさずに
待ち合わせ

そして
めぐり逢った

すべてが
まるで
あたりまえの
或る日の出来事かのように…

優しい月のメロディーが降り注ぐ
淡く幻想の香リの漂う公園で
二人は
ゆっくりと
歩き
寄り添い
手をつなぎ
水辺で語らい
見つめ合い
ベンチに腰掛け
夜空を見上げ
流れ星に願いを賭け
キスをし
恋に堕ちた

真夏の恋は情熱的
けれど
いくら熱を上げてもなお
冷静さは程々に
温もりを与えることを
常に惜しまず
心に灯った美しい炎を
いつまでも
赤々と
燃やし続けていたい

決して
百年の恋が
冷めてしまわぬように

あるいは

千年や
永遠の恋へと
堕ちてゆくために

0907 鍵と手品師の一日

指先に鍵をかけて
触れられなくする

口元に鍵をかけて
キス不可能にする

想いに鍵をかけて
情熱を閉じ込める

容易く鍵を開ける
きみはマジシャン

0924 緑色の休日

きみは
美しさの中を泳ぎまわるドルフィン
透き通るような緑色の優しさで
僕の身体の鍵盤を弾く
きみは
至福の旋律を奏でる奇跡のピアニスト
静かなモノトーンの眠りの底で
僕にダンスを教えてくれた

1013 夕べの夢

ストロベリー色の夢の中
ニューヨークと交信し
学園生活を謳歌し
月世界を探索し
恋人と語らい
未来を歩き
壁を抜け
覚醒し
眠る

1018 矛盾だらけの真実

きみは
ぼくの

水であり炎である
花であり蜜である
家であり庭である

詩であり旋律である
道であり目標である
星であり太陽である
薬であり医者である
枕であり布団である

天使であり女神である
地図であり時計である
情熱であり勇気である
生命であり手足である
休日であり永遠である
大地であり天国である

そして
きみは
ぼくの

一部であり全てである

これらは矛盾するように見えるが
長い時間をかけた日々の生活の中で
真実である事が実証されている

1024 Another Answer

きみは橋を渡っている

木漏れ日を浴びている

トンネルを潜っている

急な坂道を登っている

理想郷に近づいている

終電に飛び乗っている

嵐に立ち向かっている

長い階段を昇っている

一人で道に迷っている

二人で山を越えている

もうお終いを選ぶ前に

別の答えは幾つもある

行き止まり以外ならば

前進する事が許される

1220 時間との戦い

ゆっくり眠る時間がない
髪を切る時間もない
髭を剃る時間もない
ニュースを見る時間もない
服を探す時間もない
喉を休める時間もない
アイデアを煮詰める時間もない

これは満ち足りた時間を過ごしている証拠に違いない
僕はずっとストロベリー色の夢に浸っている

音楽と戯れる時間の奪取こそが 僕には何よりの戦利品だ

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